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業界トピックス

更新:2016/5/10

暑い季節直前、気になる熱中症
―水分補給+涼しい環境による万全な対策

死傷者数トップ3は建設・製造・運送

 熱中症とは、身体の中と外の暑さ(熱さ)から起きる不調のことです。発生のメカニズム(図参照)は、身体の水分・塩分不足で汗をかけず、体温が急激に上昇。熱痙攣、めまい、頭痛、吐き気などを引き起こし、熱中症から熱射病に悪化して死亡するケースも少なくありません。


 産業医科大学の堀江正知教授(産業生態科学研究所所長)によると、「熱中症は脳の病気。脳や内蔵の障害により死に至る。特徴ある症状はなく、早期発見は困難だ。対策の一つは暑さを予測して、こまめに水分と塩分を補給すること。運動習慣のある人ほど汗をかきやすく、ナトリウム(塩分)を失っている」とのこと。


 建設工事、清掃、塗装、解体…激しい運動が伴う作業現場には、必ずと言っていいほど熱中症がついてまわります。 厚生労働省の統計データによると、過去10年間のピークは、夏(6~8月)の全国平均気温で記録的な高さを残した2010年。熱中症による死傷者数は656人に達しました。この年を境に発症者数が一段階上がり、年間400~500人で推移しているのが現状です。


 死傷者数の業種別トップ3は、建設業・製造業・運送業です。死傷者が出やすい時間帯は14~16時。死亡災害では、「14時頃、急に倒れ込み意識を失った」「刈払機による草刈りを行っていたところ、15時頃に自力で歩くことができない状態になった」といったケースがほとんどです。


 「炎天下の体感温度は予報の気温よりも高いことを指導してほしい」と話すのは、気象予報士の村山貢司氏。予報気温と体感温度の差は、ときに4~5度もあるそうです。「地面の状態によっても体感温度は違う」のは、コンクリートや芝生などによって、地面からの輻射熱、反射した太陽輻射熱が異なるからです。


 では、どのような天気になると、発症の可能性が高まるでしょうか。


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